2020/7/26,27 世界マスターズ (トロント)

こんなスタジアムで走りたかったなぁ。この写真はトロント大会のエントリーブックに掲載されていた写真である。 この文章を書こうとしているのは、新型コロナウイルスによるパンデミックが始まってから2年以上がたった2022年3月。 新型コロナウイルスによる大会中止という見出しで、2年前にもほんの少しだけこの大会の中止について書いているが、 私にとって、いや世界中のマスターズアスリートにとって幻の世界大会となったトロント大会のことも、 もう少し詳しくこのホームページの記録に残しておこうかなという気になったので、 2年前に作成していた資料などをもとに、少しだけ書いてみることにする。

2020年は41歳で迎えるシーズンで、トロント大会はM40クラスとして初めての世界マスターズ大会。 ぜひ参加したい大会だった。 2019年の12月頃に参加することを決定、当時小学3年生(2020年には4年生となる)だった息子と2人でトロントに行こうという計画であった。 12月には息子のパスポートを取得、2月には飛行機も手配していた。 これまでの大会では、JTBの知り合いに航空機と宿泊の手配をしてもらっていたが、 前回のマラガ大会で、関西国際空港が閉鎖となった影響で自分で航空機などを手配しなければならない状況になり、 やってみると意外と簡単にできたので、トロント大会では旅行社を通さずに準備を進めようと考えていた。 いろいろ調べてみた結果、飛行機は日本からの直行便ではなく、台湾経由のエバー航空の便に決めた。

カナダ入国の際に必要なElectronic Travel Authorization(eTA)も2人分webで申請して取得した。 複数ある会場の位置と交通機関の関係などを考えて宿泊先も決定していた。 toronto2020公式ホームページから英語でメールを送って、何度かやり取りをして予約が完了していた。 行くことはできなかったが、ここまでの手続きも世界マスターズに参加することの面白さに含まれているような気がしている。

競技に関する詳細は、エントリーが締め切られてから発表されるので、詳しい計画は立てられてはいなかったが、 競技以外の観光の予定はある程度立てていた。 特に、決勝の翌日は、深夜便を選んだ関係で1日の余裕ができたので、この日にナイアガラの滝を見に行こうと考えていた。 トロントからナイアガラへはMegabusという長距離バスで行き、現地での移動にはWEGOというバスの1日乗車券を購入して利用する予定であった。 そのほか、宿泊するはずだったホテルのすぐ近くにあるCNタワーやTORONTOサインが有名なトロント市庁などにも足を運ぼうとあれこれ考えていた。 作りかけの2020Toronto旅のしおりには、観光情報と現地の交通機関の利用方法までまとめられている。

2020年のトロント大会の中止が決定した後、 2021年に世界大会を行う計画が一度なされた。 2021年にフィンランドのタンペレで開催を予定していたヨーロッパマスターズ大会を世界マスターズ大会として実施しようというものだ。 しかし2021年は長引くパンデミックの影響で開催できず結局1年延期に。 そして現在、2022年夏に開催予定であるタンペレ大会のエントリーが始まっている。 ただし状況はそう楽観的ではない。 2022年3月18日現在、外務省海外安全ホームページで発表されているフィンランドの感染症危険情報はレベル3(渡航中止勧告)。 さらにロシアのウクライナ侵攻を受けて、フィンエアーの関西国際空港発着の便は4月末まで運休、 成田ヘルシンキ便は週4便に限定、ロシア上空を避けるルートをとるため通常より4時間ほど飛行時間が長くなるとのことが発表されている。 タンペレ大会の申込期限は4月26日。それまでに判断しなけらばならない。 パンデミックやウクライナ情勢などを目の当たりにすると、陸上競技ができる生活が当たり前ではないのだということを、改めて実感せずにはいられない。

[↑先頭]