2021 (R3/社21/42歳)
- シーズンベスト:14"34 (+0.7) (関西実業団/長居) [2021関西実業団決勝]
- M40シーズンベスト:14"01 (+1.4) (神戸リレーカーニバル/ユニバー)[2021神戸リレーカーニバル]
- 日本ランキング:101位
- 兵庫ランキング:4位
- 主要大会結果:兵庫選手権2位/関西実業団5位
2021/4/3 神戸市記録会 (ユニバー)
- 200m 23"33 (+0.9) (2着)
今年の3月は、ゴールデンウイークの頃を思わせるような陽気の日が多く、おかげ様で良い練習ができた。 校門の桜も既に満開を迎えている。 しかし、私の身体の状態はいつも通りの3月だった。 まだまだ走れる状態にはなっておらず、22秒台を目指してのレースで23秒3台という低調な記録に終わった。 その中でも、22"99という同記録で申込んで同じ組で走った長田の生徒には負けずに済んだ。 めきめき力を伸ばしている新2年生。 彼には坂ダッシュやスタートダッシュで負けることも多くあったが、 200mのレースでは何とか先着することができた。 生徒と本気の勝負ができるうちに、本気の勝負をしておきたい。
今年の春も、110mHは2週間後の春季記録会でシーズン入りし、郡市区を経て、関西実業団(大阪・長居)が最初のターゲットとなる。 相性の良い長居で快走したい。 一方、マスターズ(M40)規格の110mH(0.991m)は、コロナの関係で出場機会が減っているが、 今のところ関西実業団の翌週の大阪マスターズに出場予定。 まずはここで、なかなか更新できずにいる日本記録14"22を目指す。
2021/4/17 春季記録会 (加古川)
- 15"25 (-0.8) (2着) = 42歳日本最高
本降りの雨の影響で、 思うようなアップができず、レース本番でも十分に集中できず、身体が冷やされて思い通りの動きができず。 結果が出なかった理由ばかり探してしまうようではだめだと思う一方で、 客観的に考えても、パフォーマンスを十分に発揮できるようなコンディションではなかったと思う。 社会人になった2001年以降では、調整不足で欠場の2018年、コロナで中止の2020年を除いて、 毎年出場してきた春季記録会であるが、初めての雨、しかも本格的な雨の中のレースであった。 このようなコンディションになることは天気予報で分かっていたので、 欠場してもよい訳であるが、それが出来ないのが私の性格。 申し込んだ大会にはできる限り出場する。それが私のポリシーなのだ。
どのようなコンディションであろうと、レースに出ることには必ず意味があると思っている。 スタートラインに立って90台のハードルが並んでいるあの景色を眺めることができただけでも価値があった。 この1本が必ず次の1本につながる。 2週間後の郡市区陸上では、もうちょっと気持ちのよい走りがしたい。
2021/5/3 郡市区対抗 (ユニバー)
- 中止(新型コロナ 緊急事態宣言発出の為)
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、3度目の緊急事態宣言が兵庫県に出された。 期間は4月25日から5月11日。それに伴い5月3日開催予定の郡市区対抗陸上の中止も決まった。 昨年7月の兵庫選手権以降、トラック&フィールドの大会は無観客等の対策を講じながら実施できていたので、 今年は計画通り大会が行われるだろうと期待していたが、そう甘くはなかった。残念。その一言に尽きる。 でも仕方ない。陸上をやっている場合じゃない。それも分かる。
昨年4月、今年1月に続いて3回目の緊急事態宣言は、5月3日現在、東京と大阪、兵庫、京都の4都府県に出されている。 兵庫県では、競技場の使用は禁止されていないものの、高校生の対外試合自粛要請等があり中止の決定がなされている模様。 一方お隣の大阪では、競技場の使用自体が禁止となっているようで、緊急事態宣言期間中の大阪陸協主催の大会はすべて、延期または中止となっている。 私が計画している今後の試合は、5月16日の関西実業団(ヤンマースタジアム長居)、5月23日の大阪マスターズ(ヤンマーフィールド長居)と、いずれも大阪長居での大会。 郡市区陸上をステップとして、この2試合でハイハードル、ジュニアハードルの記録を狙う計画であったが、雲行きが怪しくなってきた。 専門家の意見では、5月11日に緊急事態宣言を解除するのは厳しいのではないかとの見方が強い。 ただ、緊急事態宣言延長となると、各方面に対する影響が大きいことから、11日以降は「まん延防止等重点措置」に移行するとの見方もある。 どうなるか全くわからない。 自分の中にも、実施は厳しいのではないかという現実的な思いもある。 しかし、どのような状況であろうと、やるべきトレーニングを着実にこなしていくという大原則は変わらない。 今回、郡市区が中止になった影響で、本来ならガクンと練習量を落として調整練習をするところを、少し計画を変えてトレーニングを実施した。 微調整を行いながら、虎視眈々と記録を出せるチャンスに備えておくしかない。 ただ、最大限チャンスを得るための準備は必要だと思い、6月6日開催の布勢スプリントに申込んだ。 当初の予定では前述2試合で春季前半を終えて、鍛錬期に移行する計画であったが、 大会実施状況によっては、この布勢スプリントで記録を狙うことにする。今現在、シーズン前半の大会計画は以下の通り。 全日本実業団参加A標準が14秒25、M40日本記録が14"22であることから、いずれのレースでも14"22を目標とする。
日月 | 大会名 | 場所 |
5/16 | 関西実業団 | ヤンマースタジアム長居 |
5/23 | 大阪マスターズ | ヤンマーフィールド長居 |
6/5 | 布勢スプリント | 布勢 |
7/3 | 京都マスターズ | 西京極 |
7/10 | 兵庫選手権 | ユニバー |
2021/5/16 関西実業団 (ヤンマースタジアム長居)
予想通り5月11日までとされていた緊急事態宣言が今月末まで延長されることに決まった。 その後、各競技会の開催可否等の発表がなされた。 5月23日開催予定の大阪マスターズは延期。高齢の選手が集まるマスターズの大会なので仕方がない。 一方、5月14日から開催予定の関西実業団は予定通り実施。 全国で最も新型コロナウイルスの感染状況が悪い大阪での開催とあって、中止や延期も覚悟していたので本当にありがたい。 郡市区が中止となり、いきなり迎える大一番。 開催決定の発表以降、大事な試合前特有の緊張感が自分の中からふつふつと沸いてくるのがはっきりと分かった。 この緊張感がたまらない。
大事な試合の前は、いつも以上に神経質になるもの。 4月頃から再び違和感が出始めている左脚の付け根の部分がとても気になる。 月曜、水曜のハードル練習で仕上がりの良さを確認して、 前日土曜の練習ではハードルを跳ばずに、ラダーやメディシンボールを用いた刺激入れを行った。 左脚付け根部分の張りが少し気にはなるが、状態は良い。 また、2組3着+2で行われる予選のレースにおいて、 私の申込みタイムは、組で5番目、全体で8番目であることが分かった。 9番目、10番目につける桐山、吉田の両ベテラン選手も手強そう。 出場状況によっては、かなりの混戦が予想される。しびれるレースとなりそうだ。 ますます緊張感が高まった。 しかしどんな状況であれ、結局は、自分の走りに集中して、自分の力を100%発揮するしかない。 ほどよい緊張感とワクワク感を持ちながら、今年も大阪長居へむかう。 ここで走らせてもらえることが、本当にありがたい。
~ここまで前日に記述~
- 予選 14秒49 (-0.4) 4着 = 42歳日本最高 [2021関西実業団予選]
- 決勝 14秒34 (+0.7) 5着 = 42歳日本最高 [2021関西実業団決勝]
予選、決勝ともにゴール直後に「よし」と思える気持ちの良い走りが出来た。 納得のいく走りができたときは、ゴールしてからタイムが発表されるまでの時間を、 なんともいえないワクワクした気持ちで過ごすことができる。 今日はその時間も十分に楽しむことができた。 そして、タイムの発表後に再び「よし」と思うことができた。 これらの満足感を味わえることが、陸上競技の醍醐味のひとつだ。 2018年(39歳)以降、シーズンベストが14"40、14"46、14"55と40歳を過ぎて徐々に落ちてきていた中、 2017年(38歳)関西実業団以来4年ぶりとなる14秒3台。 ここ数年は、繰り返し発症する左脚付け根部分の痛みや、腰痛など、 ケガや故障と付き合いながらの競技生活が続いていただけに、 自分自身が自分の走りと記録に勇気づけられ、自信を与えらるレースとなった。 加えてこの記録は、2014年(35歳)に母校である現任校へ転勤してきてからの最高記録であった。
次に予定している大会は6月6日の布勢スプリント。 この関西実業団が中止になった場合に備えてその一般の部に申し込んでいたが、 先週の段階で,その布勢スプリントの一般の部は、コロナ感染拡大の影響で鳥取県内在住者限定の開催とすることが発表された。 HPでその発表を見た瞬間は「えっ!」と思ったが、その後グランプリのエントリーリストをクリックしてPDFファイルを開くと、 申込みタイム36番目の欄に自分の名前が載っていた。 グランプリの参加人数制限は3組24人なので、一般の部に申し込んだはずの私の名前がここにあることに疑問を抱いたものの、 やっぱり駄目だったかと一度は思った。 しかし、注意深くそのPDFファイルをながめてみると、 一般の部が県内在住者限定になったことに伴い, グランプリのウエイティングレースを2組(上位8名が2次レースへ)を行うとの記述を発見した。 一般の部に申し込んだはずの私は,自動的にこちらにエントリーされて、さらにタイムでギリギリ40人以内にすべりこんでいたという訳である。 これはもう走るしかない。 関西実業団を経て布勢スプリント。過去にも何回か経験したことのあるこのパターン。 これまでの経験では、関西が良かった年は,布勢で状態が少し落ちる。 そんなことは十分承知の上ではあるが、このチャンスを逃す手はない。鳥取で走るしかない。
「目標は14秒22とする」と前述しているのにも関わらず、 このレースを終えた直後は、久しぶりの14秒3台に満足してしまっていた。 しかし、しばらく冷静に考えてみて、 この状態からさらにワンランクアップさせて、ハイハードルでの14秒22を本気で目指してみてはどうかと思うようになった。 そのことは自分でもかなり難しいと感じていたが、 この日の長居での走りを受けて、本気で目指せるのではないかと感じたのだ。 現在、3週間後の布勢スプリントに向けて計画を練り直しているところである。 第1週となる今週は、いつもなら、試合前に練習量を落としていることから多めに走る週にしているが、 今年に関しては左脚付け根の張りがなかなかとれてないことも考慮して、ウエイト中心のメニューを行う。 第2週は金曜日から県総体が3日間行われるので、実質4日間しかないが、ここでスタートの技術確認と走り込みをしっかり行いたい。 第3週はいつも通りがくんと練習量を落として試合に備えようと思う。 さあ面白くなってきた。前例にとらわれず、限界を決めつけず、鳥取の舞台で本気で14秒22に挑戦してみよう。
今日のウォーミングアップ
8:20 各種ストレッチ ('30)
8:50 drill,80m*3(Last 9"17),SD*2 ('30)
9:20 Hurdle(5歩*2/AP(1,2,3)*1,2,2) ('25)
10:15 直前AP(3)*2
10:20 予選
11:40 drill少々,Hurdle(5歩*1/AP*3) ('25)
12:30 直前AP(3)*1 (1)*1
12:35 決勝
2021/6/6 布勢スプリント (布勢)
- 予選 14秒41 (+1.6) 3着 [2021布勢スプリント予選]
- 決勝 14秒48 (+2.0) 5着 [2021布勢スプリント決勝1] [2021布勢スプリント決勝2]
14秒22に本気に挑戦してみようと前述しているが、 関西実業団の時ほど試合前からの気持ちの高ぶりがなく、 試合前の練習で「動いている」と感じられることもなく、 絶好のコンディションであったにも関わらず3週間前の記録を上回ることすらできなかった。 とは言うものの、2本とも14秒4台で走れたことは、ここ数年の状態を考えればよかった。 また、金井選手、高山選手らと同じ空間でアップを行い、目の前で素晴らしい動きを観察することができたことはそれ以上によかった。 男子100mで9"95の日本新、女子110mHで12"87の日本タイが誕生するなど、 結果としても素晴らしい大会であった布勢スプリント。 この大会に出場したこと自体に、十分価値があったと思う。
決勝のレースでは、追風2.0mという最高のコンディションを生かせず14"48で5着に沈んだ。 1着は大阪体育大学の学生で、タイムは14"28。 タイムを上げられなかったこと、5着に甘んじてしまったことに、 関西実業団の時とは全く違い、「悔しさ」が残るレースとなった。 しかし、この「悔しさ」こそが競技に対する最高のモチベーションになるのだと思う。 部活のミーティングでは、「勝ってうれしい、負けて悔しい」この気持ちを大事にしなさいと生徒に良く話す。 私は、この年になってもなお、大学生に負けて「悔しい」と思える。 この気持ちが、次の目標へのモチベーションとなるのだ。
「負けて悔しい(自分に対しても他人に対しても)」と思える背景には、適切な目標設定がある。 最高に上手くいけば勝てる可能性があるレースや、最高に上手くいけば出せるタイムなどを、 その時の状況に応じて、絶妙に設定しなくてはならない。 「アスリートは歳をとるほど強くなる」(ジェフ ペルコビッチ)には次のようなことが書かれている。
- 最高水準の熟年アスリートは、よく練られて微妙に調整された目標設定の仕方を考えだす。つまり希望と現実をうまく調和させ、かつ達成のための複数の道を用意する。
- 複数の段階の目標を設定し、状況の変化に合わせて常に評価をし直すということは、その瞬間に可能なことより以下では決して満足しないということ。
- 安定性があること、体系だった計画や目標設定をするコツ、自分の能力を現実的に把握すること、健全なものの見方。そういったことがアスリートに長期にわたる成功を決定づけたり、熟年アスリートを予想以上に活躍させたりする資質になる。
次の目標は、7月上旬の京都マスターズと兵庫選手権となる。京都マスターズはコロナに関わる社会情勢の関係で参加の可否がまだはっきりしないが、 出場がかなえば今季初のジュニアハードルでのレースとなる。M40日本記録14"22の更新を目指す。 兵庫選手権は、地元の高校生、大学生との勝負にこだわりたい試合。 日頃お世話になっている方々に、元気を与えられるようなレースがしたい。
2021/7/4 京都マスターズ (西京極)
- M40 110mH(0.991m) 14秒33 (-3.2) 1着 =大会新 [2021京都マスターズ] [2021京都マスターズ2]
自分ができることはやりきった。ただ環境が整わなかった。自分にできることに集中するしかないとは分かっているが、 もう少し風が弱かったら確実にM40日本記録14"22を更新できていたと予測できるだけに、本当に残念。 京都からの帰りの車内でも悔しい気持ちをなかなか切り替えることができなかったが、 前を向いて次を考えるしかない。まずは来週の兵庫選手権。 自分ができることに集中して、ベストを尽くそう。 偶然にも、今日読んでいた本にこんなことばが出てきた。「正射必中」。 弓道における考え方で、弓を構えてから矢を放つまでの8つのステップを正しく実践すれば必ず的に中るという意味。 自分が今やっていることに集中して、未来や結果について思い悩むなということを説いている。
- 重心をつかんでset 重心を探らない
- 自然な8歩 1歩目から重心をつかむ 腰を運ぶ のせる
- 重心をつかむように腿上げで入る センターへ 右側に逃げない
- 腰を投げ出す ハードルに座る
- 前傾をキープしたまま跳んで走る
2021/7/10 兵庫選手権 (ユニバー)
- 予選 14秒73 (+0.1) 1着 [2021兵庫選手権予選]
- 決勝 14秒46 (-0.2) 2着
13秒73の大会新記録で優勝した徳岡選手に続く第2位。そして、向かい風の中での14秒4台。 先週の京都マスターズに続いて、現時点での力は出し切れた。 しかし、全日本実業団参加標準記録14"25の突破と、 ハイハードルのレースにおけるマスターズ規格M40日本記録14"22の更新は実現することができなかった。 なかなか難しい。
決勝のレースは私以外の全員が大学生だった。 県内の高校で活躍して、大学生になっても頑張っている選手達ばかりだ。 彼らとの真剣勝負は本当に面白いし気合が入る。 できるだけ長くこの場に立ち続けていたいと思った。 50歳で14秒台、兵庫選手権入賞。遠いようで近い将来の目標となるかもしれない。
さて、秋のシーズンであるが、今年の秋はM40日本記録14"22の更新という目標に的を絞って計画を立てることにした。 マスターズの大会では、ハードル種目が実施されないことも多いため、 全国の競技会から、出場可能な大会の候補を探した。 今後の新型コロナの感染状況によって参加資格が変更される可能性があるため、 まだ予定は確定できないが、候補となる競技会をここににまとめておこう。
日月 | 大会名 | 場所 |
8/28 | 三重マスターズ | 三重交通Gスポーツの杜 |
9/12 | 香川マスターズ | 屋島レクザムフィールド |
9/12 | 広島マスターズ | みよし |
9/26 | 和歌山マスターズ | 紀三井寺 |
10/3 | 四国マスターズ | 高知りょうまスタジアム |
近年、シーズン後半に股関節の痛みが増して調子を崩すことが多くなっている。 その点には十分注意をしつつ、今の自分の身体と向き合って、今の自分にとって何が最善かをしっかりと考えて、トレーニングを行いたい。 様々な環境が整えば13秒台も視野に入ると思っている。
2021/8/11 三校定期戦 (ユニバー)
- 200mH 24秒71 (-0.1) 1着
兵庫選手権以降は、少しの休息期間を設けてから夏期トレーニングを実施した。 この時期にトレーニングのボリュームを増やしすぎると、 疲労がなかなか取れなかったり、股関節周辺に痛みが生じたりするので、 近年はその点に十分気を遣いながらトレーニングを行っている。 そのような流れの中、この1週間はトレーニングの量を落として、リフレッシュした状態で臨んだ今年の三校であったが、 それほど走れているという感じはなく、タイムも平凡であった。 ただ、結果は特に気にしていない。今は秋のシーズンのことで頭がいっぱいなのである。 新型コロナウイルス感染者数が連日のように過去最高を更新する状況の中、 出場資格を「県内」とか「地方内」に限定するマスターズの競技会が相次いでいるからだ。
- [県内・地方内実施が決定]…和歌山M,三重M,広島M,香川M,高知M,中国M
- [今のところ制限なし]…大阪M,東日本M
8月28日の三重マスターズに関しては、エントリーリストが発表されたのちに出場制限が決まった。 まずは、ここを目指していただけに、非常に残念。 担当者に掛け合ってみたが、感染防止という大義名分を覆すことはできなかった。 結局、8月28日は念のために申し込んでおいた近畿選手権(奈良)に目標を切り替えることにした。 ただし、こちらも実施の可否は今後下されることになってる。
一方で良い知らせもあった。10月3日実施の神戸リレーカーニバルで110mJHが実施される。 もし、マスターズの大会が全てダメになったとしても、この大会が開催されれば、 ここで走ることができる。場合によっては予選、決勝の2本走ることができるかもしれない。 今のところ出場できる可能性が最も高いこの神戸リレーカーニバルにコンディションのピークを持って来れるよう、 やるべきことを考よう。目標はジュニアハードルでの13秒台だ。本気で出せると思っている。
2021/8/28 近畿選手権 (鴻池)
- 予選 15秒11 (-2.2) 3着
いつも通りに調整して出場したが、まったく身体が動かず、いいとこなしのレースであった。 予選直前の練習で全然走れないことを実感して、同時に、出場している選手の顔ぶれから、 組で2着に入らないと、3着だとタイムで拾われそうにないなということが頭に浮かんだ。 その時、3着になりそうないやな予感もしたが、できる限りのことはやろうと思い走った。結局3着。 強い向かい風が吹いていたがそんなことは関係なく、15秒台という散々な結果に終わった。 走れるときと走れないときの差が大きいタイプの選手であると自覚しているが、これほどまでにも走れないとはちょっと驚いた。 練習の問題か、栄養的な問題か、それとも他に問題があるのか、再検討してみる必要がありそうだ。
練習に関して言えば、近年、夏は疲労をためないことを優先してトレーニングを行っている。 振り返ってみればちょっとボリュームを落としすぎたのかもしれない。 そのおかげで筋肉、関節、腱などの痛みがほどんどない状態を保てているので、来週以降にトレーニングのボリュームを増やす時期を設定できそうだ。 ただし、来週火曜日には2回目のワクチン接種を予定しているので、直後はあまり無理はしないほうが良いかもしれない。 三重マスターズで快走して、そのあとにワクチンを接種するという予定だったのだが、その予定は完全にくるってしまった。
さて、8月27日からは緊急事態宣言が出されている都道府県の数が21に拡大された。今のところ期限は9月12日まで。 ますます出場できる大会が限られてきている中、9月20日の兵庫マスターズには100mと200mにエントリーしている。 大会が開催されることになれば、練習の一環としてここで100と200を走る。 そして、ジュニアハードルに出場できる可能性が残されている大会は、10月3日の神戸リレーカーニバル、10月17日の大阪マスターズ、10月23日の東日本マスターズの3試合。 この中から、今季の最大目標を神戸と大阪の2試合に設定することにした。 このどちらかのレースで13秒台で走る。それが今シーズン最大の目標だ。大会が開催されなかったり、 環境的な要因で思うようなタイムが出せなかったりしたときの保険として、東日本にもエントリーはしておこうと思う。
今年は4月17日の春季記録会が15"25(-0.8)、緊急事態宣言で郡市区が中止になって一発本番で迎えた5月16日の関西実業団が14"34(+0.7)。 ちょうど1か月のインターバルである。今回もほぼ1か月後に神戸リレーカーニバルがある。今年の春先の練習日誌も参考にしながらトレーニングを行い、 10月3日、人生初の13秒台を記録する。
2021/9/20 近畿(兼兵庫)マスターズ (ユニバー)
- M40 100m 11秒15 (+1.7) 1着 =近畿/兵庫 大会新
- M40 200m 22秒88 (-0.6) 1着 =近畿/兵庫 大会新
例年ハードル種目も実施されている近畿マスターズ。 地元兵庫開催である今年の大会は競技運営上の都合でハードル競技は実施されなかった為、練習の一環で100mと200mに出場した。 結果は両種目ともまずまずのタイムで、順調にトレーニングが行えていることが確認できた。 特に、追い風に恵まれた100mは自己ベストに0"01秒に迫る快走。スタートから中間疾走、後半の走りへと上手くまとめることができた。 一方、試合前に重視していた200mは後半粘り切れずM40兵庫記録22"73に届かず、満足できるタイムではなかったがそう悪くもなかった。 100mと200mをトラブルなく全力で走りきることができたので今日はこれで良し。 左脚内転筋にテーピングを貼ったり、レース後に直ちにアイシングを行ったり、 万全の対策で臨んで、無事に走りきることができた。
種目 | 日本記録 | 兵庫記録 | 近畿大会記録 | 兵庫大会記録 |
M40 100m | 10秒86 | 11秒02 | 11秒26 | 11秒19 |
M40 200m | 22秒01 | 22秒73 | 23秒07 | 23秒19 |
いよいよ次は10月3日の神戸リレーカーニバル。 他府県のマスターズ大会への参加が軒並み不可能になる中、 昨年に続いてこの大会でのジュニアハードルのレースとなる。 緊急事態宣言が解除されて大会が開催されることを信じて、大会に備えよう。 地元ユニバーで、人生初の13秒台を記録する。
- 重心をつかんでset 重心を探らない
- 膝関節伸展型ではなく股関節伸展型
- 自然な8歩 1歩目から重心をつかむ 腰を運ぶ のせる
- 重心をつかむように腿上げで入る センターへ 右側に逃げない
- 腿上げで入りかつ伸びやかに 腰を投げ出す ハードルに座る
- 力まない。体幹付近にのみ力感を
- 前傾をキープしたまま跳んで走る
2021/10/3 神戸リレーカーニバル (ユニバー)
- 110mJH(0.991m) 14秒01 (+1.4) 1着 =M40日本新/自己新 [2021神戸リレーカーニバル]
40歳になってからずっと狙っていたM40日本記録の更新を達成したのになぜだろう、それほど満足感が沸いてこない。 13秒台にわずかに届かなかったからだろうか。 「やりきった」「ほっとした」というのが率直な今の心境である。 最近読んだ「幸福の資本論」(橘 玲)という本の中には、こんなことが書いてあった。
幸福は逃げ水を追いかけるようなもので、決して手に入れることができない。2009年、5年ぶりに自己記録を更新したときには、次の歌詞を引用している。
胸を揺さぶる憧れや理想は やっと手にした瞬間に その姿消すんだ (「蘇生」 Mr.Children)
記録を狙えそうだなと思えるてくると、試合が近づくにつれていろんなことがいつも以上に気になり始める。 今回は、左脚内転筋の違和感が取れず、それほど痛くはないのにそれが悪化するのではないかがとても不安だった。 毎回の練習では内転筋にテーピングを貼り、練習後には内転筋を入念にアイシングをして、何とかこの日を迎えた。
試合当日は「正射必中」の精神で、結果を求めず、やるべきことに集中した。 スタートの瞬間には、スタートからの1歩目を出す感覚、アプローチの8歩から1台目に入る局面までのイメージ以外のことは、 脳の中から除外することができたように思っている。 今自分ができることのみに集中して、無事にパフォーマンスを発揮することができた。 会心の走りができた。 走り終わって素直にうれしかった。 ただ、試合までの過程を楽しむということを少し忘れていたような気もする。 そのことが「ほっとした」という感情に結びついているように思う。
今日の結果を受けて、保険で申し込んでおいた3週間後の東日本マスターズには出場せず、2週間後の大阪マスターズでシーズンを締めくくることを決めた。 あと2週間、気持ちとコンディションを維持できるかどうか。 客観的に、それはそう簡単なことではない。 しかし、記録達成から一夜明けた今日(10月4日)、 もう一度13秒台に挑戦してみたいと自然と思えている自分がいることを感じた。 簡単な事ではないことは十も承知だ。 そんな中でも、最大限にパフォーマンスを発揮できる方法を試行錯誤して、最後までできる限りのチャレンジをしたい。 試合に至る過程を楽しむことを忘れることなく。
2021/10/17 大阪マスターズ (ヤンマーフィールド長居)
- M40 110mH(0.991m) 14秒13 (+1.9) 1着 =M40日本新/大会新
神戸リレーカーニバルからの好調を維持して、 再度従来のM40日本記録14秒22を更新することができたが、 13秒台には遠く及ばず、満足感が得られるレースとはならなかった。 実はこのレース、スターターを務めたのが関西学連の研修生で、セットからピストルが鳴るまでの時間が極端に短かった。 ピストルが鳴った瞬間に違和感を感じたが、レースを中断するわけにもいかず、思い通りの8歩のリズムが刻めず、 そのまま十分に集中しきれないまま走り切ったという印象だ。 レース後、スターターの役員に再レースを申し入れ、スターター主任、審判長まで話をすることができたが、 レースが成立しているので当然再レースの願いはかなわず、あっけなく今シーズンが終了することになった。 どのような状況でもパフォーマンスを発揮できる選手が本当に強い選手なんだろうけど、 今日のスターターのあのタイミングでは、動揺しても仕方がないとも思う。 しかし、それもこれも全部含めて陸上競技である。
ましてや、今日の競技会は、5月に新型コロナによる緊急事態宣言で競技会が延期されて10月に代替で行われているという経緯もある。 このコロナ禍、ここで走らせて頂いているだけで十分ありがたいのだ。 数少ない役員でハードルを並べてくれている。 役員不足解消も兼ねて関西学連の学生がお手伝いしてくれている。 そんなことは十分分かっていながら再レースの機会を手にするために抗議する自分に対して、 感謝の気持ちが足らんとも感じた。 しかし一方で、手に入れれたいものを手にするためには、自らの主張をすることも必要である。 そんなジレンマを感じた今シーズン最終戦であった。
今シーズンは、ハイハードルで長田高校着任以来の最高記録、ジュニアハードルで自己記録を出すことができ、 感覚的にも非常に良い状態で過ごせたシーズンであった。 過去の良かった時期の真似をするだけではダメだと、以前書いた記憶があるが、 今年については、今後40代のシーズンの過ごした方のひとつのモデルにはなると思うので、 十分に分析してみたいと思っている。 近年、怪我無くシーズンを送ることが特に重要となっている。 来年だけでなく、長い目で見て健康的なアスリートでいられるためにも、 トレーニングと休息のバランスについては、注意深く考え、できる限り未然に故障を防ぎたい。
さて、念願のM40日本記録を手に入れることができたが、満足することができていない自分がいる。 何かを成し遂げたところで、一瞬満足することができたとしても、その感覚はすぐになくなってしまう。 結局のところ、走り続けることでしか、自分を満足させることができないようである。
常に目標を持って、常にその目標に挑戦していることこれが私の生き方と言っても過言ではないと思うが、少なくとも陸上競技との向き合い方の基本理念なのだと思う。
この文章を書くにあたって気が付いたが、昨年の最後の大会のところに書いた(達成可能な)目標はすべて達成することができた。 今はちょっと大きめの目標も掲げたいなと思えているので、今年はちょっと大きめの目標も併せてここに掲げておこう。
- 世界マスターズ(7月 フィンランド・タンペレ)優勝
- 110mJH(0.991m) A:M40世界記録13秒73 / B:13秒台
- 110mH(1.067m) A:自己記録14"05 / B:14秒2台