11 . 不動心(松井 秀喜)
- 誇りを持つ人が多い組織ほど、ここぞという場面で強い。
- 仕事や会社に誇りを持っている人の方が、素晴らしい仕事をする。
- ジャンプする前には体を縮めます。「今は体を縮めてジャンプの準備をしているんだ」と自分に言い聞かせて、 我慢の生活をできるだけ明るい気持ちで過ごしました。
- 失敗してしまったときは、その状況下でベストな選択を考えるしかありません。 悔やむのはいつでもできます。
- 「人間万事塞翁が馬」そう信じれば、決して絶望する必要はありません。
- 思い通りにいかなくても「まあいいか」くらいに思っていると、うまくいく気がします。
- 「どうにもならないこと」よりも「今自分に出来ること」に集中するしかありません。
- 結果を左右するのは、願いの強さではなく「平常心」ではないか。 チャンスに強いバッターというのは、ここぞという場面でも「平常心」を保てる。
- 心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。
- ギリシアの哲学者ソクラテスは、「無知の知」を説きました。 多少の知識を持っていることより、むしろ自分の無知を自覚し、それを契機として本当の知識を求める。
- 素質や能力にそう大きな違いなない。差が出るとしたら自分に何が欠けているかを正確に受け入れ、 それを補うための正しい思考を持っているかどうか。そして補う努力を継続しているかどうか。
- 自分の力ではどうにもならないものについては、あれこれ考えません。 そうしたことにくよくよ考えるのは時間と労力の無駄だし、精神的にもあまり良いことではないと思うのです。
12 . 超える力(室伏 広治)
- 勝ちさえすればいいという偏狭な考えではいけない。ハンマーを投げることが楽しいという、 私自身の原点に戻ることが必要。勝負や順位といった結果ではなく、理想の投擲を求める。
- 現状のやり方を続けている限りでは、世界記録は破れないと思う(84m86を投げた2003年終了後)。 私が選択したのは、練習環境を変えることだった。
- こうやって投げるという理屈を考えていてはダメだ。動きをひとつづつ順番に確認して投げるのではなく、 もっとシンプルに、ただ投げればいい。
- いろいろな人からアドバイスを受け、試行錯誤を重ねて、ハンマー投げを研究する回路を増やすべき。
- 休養や休息はマイナスととらえがちですが、頂点に達した後の身体の危機管理ととらえ、 休息をプラスの観点で考えればよい。
- もちろんすべてが成功するわけではなく、新たな「回路」から得られたアイデアの半数は失敗した。 そうした失敗を経てまた考える。その繰り返しで分かってくるものがある。
- 限界を作っているようでは、世界と戦えない。限界を超える練習をこなしてこそ、世界と戦える。
- 競技が行われる年にどのような歴史、文化があるのか。そうしたことに思いを馳せるということも、 人間としての成長を促し、競技人生を味わい深くすることにつながる。
- 本人が良いと感じている状態が、第三者から客観的に見れば、誤っていることも多い。
- 私にとって競技は投げるだけでは終わらない。投げたハンマーを拾い、グランドにあいた穴を土で埋め、 ハンマーを磨き上げて、初めて完結する。ハンマーを磨くようになってから、私は強くなった気がする。
- 目先の勝負にこだわらず、身体の使い方や動きを工夫しながら、楽しく投げることを考える。
- 勝ち続けることにも価値はあるが、負けることでさらに深く競技を追及できる。 自分を超えていくためのプロセスには、苦しみも伴うが、同時にそれは苦悩に打ち克つことであり、 アスリートの悦びでもある。
13 . イチローは「天才」ではない(小川 勝)
- 調子の良い時、いい結果の出た時にしっかり練習をしておこう。 悪い時に「特打ち」が流行っているけど、ちょっと違う気がします。
- 野球はバッティングが一番面白い。そのバッティングでその選手のもっているいいものから入っていく。 そうすれば、もっと練習に対して興味が湧いてくるわけです。最初から「ああしろ、こうしろ」ではやる気が起きません。
- 集中しろといった場合、目玉に力を入れて一点を見つめてしまう。 そうすると眼筋に力が入る。顔がこわばる。首もこわばる。これでは動きがなくなる。 スポーツで必要なのは、身体運動が滑らかになる、そういう集中力です。
14 . 日本人が五輪100mの決勝に立つ日(中村 宏之)
- いろんな方法論に飛びつき、指導者がぶれてしまっては、指導者自身のオリジナリティー はどこかに消えてしまう。海外で流行の方法論に飛びつくよりも、指導者自身が創意工夫の中から考案した、 日本人特有の方法論にこそ、活路があるはずだ。
- 冬はまともに練習できないとう考えがあったが、自分はそれがハンディにならないと思っていた。 選手たちを飽きさせない練習をすることばかりを考えていた。
15 . 信念を貫く(松井 秀喜)
- 微調整が、すなわち進化であるかどうか分かりません。退化につながるかもしれない。 でも、それでも遠回りだとは思っていません。 貪欲に微調整を続けていくことが、結果的に進化につながっていく。
- 何にもできなかったと思った1年を結果としてプラスにできるかどうか。 どんな状況でも自分を信じ、自分が納得するまで最善を尽くした経験を、後々必ずプラスにしたい。