2005 (H17/社5/26歳)
- シーズンベスト:14"32 (+1.5) (全日本実業団/丸亀) [2005全日本実業団決勝]
- 日本ランキング:35位
- 兵庫ランキング:2位
- 主要大会結果:兵庫選手権 2位/近畿選手権 2位/関西実業団 2位/全日本実業団 7位
2005/3/26 兵庫実業団記録会 (尼崎)
- 15"94 (-2.6) (1着)
冬季シーズンのままの体調で、天候は晴れたものの強い向かい風は冷たく、 まだまだ本当のシーズンインは遠いなという感じである。 今年の冬はウエイトトレーニングに例年以上にしっかりと取り組み、クリーン140kg、スクワット220kg(推定)と、 数値としての成果はあられているので、それをハードリングにいかせるように体を作っていきたい。 春の目標は6月の日本選手権と兵庫県選手権なので、それに絞ってトレーニングをしていく。
2005/4/9 兵庫実業団選手権 (姫路)
- オープン 15"34 (-3.9) (1着)
去年あたりから向かい風の中でのレースが多く、この日も後半リズムが悪くなってしまったが、 スタート時の精神的な慣れはできてきたような気がする。 記録的に昨年より仕上がりが遅いがまだまだ4月上旬。じっくり基礎を固めて仕上げていきたい。
2005/4/17 春季記録会 (ユニバー)
- 14"90 (-1.4) (1着)
今季3レース目、暖かくなってきて、体もすこしずつ動くようになってきた。 4月から5月にかけて、試合、記録会をうまく利用して(試合そのもの+それに向けてのトレーニング) 調子を上げていくことが今の課題である。5月4日の次の試合まで、2週間とちょっとあるので、 この期間で少し追い込んだ質の高い練習を実施したいと考えている。
2005/5/4 神戸市民大会 (ユニバー)
- 予選 15"21 (-0.4) (1着)
- 決勝 14"89 (-0.3) (1着)[2005神戸市民大会]
この日は、体がやや重たい感じで、無理やりに体を動かそうと力んだ動きになった。 全体的な力みと状態のひねりが生じた点が反省点だったように感じる。 ハードリングの技術うんぬんではなく、体のキレがでてくれば、自然とタイムは向上するものと思われる。 なかなか記録が上がってこないが、日本選手権まではあと1ヶ月、兵庫県選手権までは2ヶ月弱、 焦らずにしっかりと調整したい。
2005/5/15 関西実業団 (鳴門)
- 決勝 14"69 (-0.8) (2着)
14"5くらいが出れば合格点だと思い出場した試合であったが、結果はそれを若干下回るものとなった。 春のシーズンはとにかく日本選手権とそれ以降の試合にピークを持ってこれるようにトレーニングを進めているので、まだ体のキレが出てこない感じ。 このレースにおいては、ハードリングで水平方向の推進力があまり感じられない(主観)気がしたので、 その辺を修正しながら、体にキレが出るような調整練習を行い、 いよいよやってくる目標としていた試合に備えようと思う。
2005/6/2 日本選手権 (国立)
- 予選 14"54 (+0.0) (7着)
今季は、この試合に初めのピークをもってこようというスケジュールを組んでトレーニングをしてきたつもりであったが、 結果的には、仕上げ切れなかったという感じが強い。 今季これまでの試合の感想の中で、体のキレにこだわってきたが、 残念ながら100%動く状態にまでは仕上がらなかった。しかしそれ以上に、 関西実業団のときの印象と同じく、ハードリングの技術が納得のいくものになっていない。 試合前から自分自身が、体はまずまず動くようになってきたが、ハードリングがいまいちと感じていたのだが、 何人かの選手、コーチと話をする中で、同じようなニュアンスのことを言われたので、 自分自身の感覚に確信を持てた。今の課題はハードリングである。 帰りの新幹線の中で、ハードリングの技術について考えた。 自分の中で、重要なイメージは「スムーズな動き」。一連の動作を連続的にとらえられるようになること、 重心をスムーズに移動させること、無駄な力を抜いた中で、速く、効率的な動きをすること、 抽象的ではあるが、追求したい動きのイメージである。より具体的な動きとしては、 出来るだけブレーキの少ない踏み切り動作(引き込む意識を強く持つ)ことや、 上から下に抜き足を抜いてくるくらいの感覚をもつこと、などを考えた。試してみることはたくさんある。 とにかく、アップ場などで見たいろんな選手の動き、そして、少しだけもらったアドバイスが、 今後の方向性(自分が納得のいく方向性)をはっきりとさせてくれたという点で、 今回の試合は非常に収穫があった。結果についてはまったく満足できない。 また、きちんとピークを持ってこられなかったということは、大きな反省点である。 しかし、日本最高峰の試合である、日本選手権に出場したということは、 自分の中で、またひとつステップアップしたととらえて、今後の糧としたい。
私の中の よい動き・悪い動き のイメージ(2005.6.3)
踏み切り→振り上げ→空中動作→抜き足→接地
◆リラックスした動作
一連の動作(スムーズな動き) ⇔ スムーズな重心移動
◆力みのある動作
カクッカクッとした動作(バラバラな動き) ⇔ 重心が残る
2005/6/25 兵庫選手権 (ユニバー)
- 予選 14"47 (-0.7) (1着)
- 決勝 14"39 (-1.4) (2着) [2005兵庫選手権決勝]
6月上旬という時期が自分にとって早過ぎたこともあったが、 日本選手権ではコテンパにやられて、直後はモチベーションが上がっていたものの、 今週あたりは、なぜか競技に対する意欲が沸いてきていなかった状態で迎えた今年の兵庫選手権。 14"3、4が出れば十分かなと、自分としては珍しく弱気で試合会場に向かった。 しかし、競技場に到着すると、徐々にテンションが高まり、予選はリラックスを心がけて走った結果、 思った以上のタイムが出た。予選でこれだったら、決勝はかなり期待できるかなという思いが頭の片隅にあったし、 決勝前のアップの状態は非常によかった。そしてその決勝レース。 8台目くらいまで、いや10台目をこえるまでは、トップだったと思うのだが、ゴール直前に追い抜かれ、100分の3秒差で2位という結果だった。 優勝は順天堂大学の加藤選手。今季14"1台を数回記録し、実力的に自分より上という感じもなくもないが(14"0から1の記録は自分も出せる感じているが…)、 今日に限って言うと勝てる試合だった。非常に悔やまれる。 言い訳がましい話だが、最近どうもコンタクトレンズの調子がよくなく、長時間装着していると、目やにがでてきて、右目がぼやけることがあった。 予選終了後その兆候が見られたので、決勝の招集後、2度その右目のコンタクトレンズを洗浄したにもかかわらず、 レース後半、右目の視界がぼやけた。予想は出来ていたので、気にしないで走ったつもりだが、「気にするな!!大丈夫!!」、 ということをレース中に自分に言いきかせていた気がする。本来走りに注がれるべき集中力をほかの事に使ってしまった分、後半の走りが悪くなった。
満足している点も少しある。今月の月刊陸上競技で日本選手権の110mHの記事があった。内藤選手と谷川選手が同着1位という記事で、 谷川選手は、ゴールするときに右手を前に突き出すような形でフィニッシュしていた。記事のコメントによると、「そうすれば胴体が前に出て早くフィニッシュできる。 ヨーロッパで学びました」とのこと。ちょうどその記事を前日に読んでいたので、最後もつれたら実践してみようと思っていたのだが、考えていた通りにできた気がする。 その点は、少しよかったかなと思える。
全体的な感想として、自分の力をすべて出し切っての2位という感じだった昨年に比べて、 今年は、コンタクトレンズの件、注意すれば改善できたことができていなかったという点で、非常に不本意。 さらに、今年から国体種目になっているので、好タイムで優勝していれば可能性はあったかもしれない。 しかしながら、今シーズンの流れ的には、徐々に調子をあげてきていると見ることが出来る。次の京都選手権、 さらには社会人になってから2度シーズン最高を記録している近畿選手権、また、昨年決勝に残った全日本実業団などの大会が今後控えているので、 それらの大会で自己記録を更新できるよう努力しようと思う。
2005/7/9 京都選手権 (西京極)
- 予選 14"64 (+0.0) (1着) [2005京都選手権予選]
- 決勝 14"80 (-0.9) (2着) [2005京都選手権決勝]
一応調整して臨んだ試合であったが、アップのときから体は重たく、気分も乗らず…。 おまけに決勝の時は大雨。たぶん瞬間的に20mm/hくらいの雨(天気予報の赤マーク)は降っていたのではないでしょうか。 もともと日本選手権、兵庫県選に目標をおいていたので、この試合まで引っ張ること自体、無理があったのかもしれない。 とにかく、この夏は追い込めるだけ追いこもうと思う。秋のターゲットは
- 9月10日 近畿選手権
- 9月25日 全日本実業団
ここでいい結果をだしたて、10月を、記録会出場兼移項期にできれば成功である。 しかし、10月の末の試合まで出ることになったとしても、それはそのときでベストを尽くし、可能性を求めたいと思う。
2005/9/10 近畿選手権 (三木防災)
- 予選 15"23 (-5.1) (3着)
- 決勝 14"65 (-2.9) (2着)
今年の夏のトレーニングは、高校生の合宿、練習会を3つにクレーマーサマーキャンプと、 社会人になっての5年間で一番充実していたのではないかというほどよく練習が出来た。 そして秋季第一戦。夏の疲れが完全に取れきってないかなぁという精神的な不安はあったものの、調子は悪くない。 2006年兵庫国体サッカー会場として新設の三木総合防災公園陸上競技場に期待を抱き、競技場に向かった。 自宅から1時間。三木の競技場は、香川県の丸亀陸上競技場を思い起こさせる雰囲気の競技場で、すばらしい設備が整っていた。しかし風が…。 予選は、有力選手がフライングで失格というアクシデントがあり、3度目のスタート。 昨年のこの大会は決勝でフライングで失格という目にあっているので、そのことが頭に浮かんだ。そして有力者が1名減ったので、 3着まで予選通過ということを考えると、スタートに失敗しても間違いなく通過できると判断し、超慎重にスタートをきった。案の定非常に出遅れたが、 向かい風に押されない走りを意識して3着に入った。記録は論外。 予選を終えて、今日は記録狙いは無理と判断し、勝負に徹することにした。予選5番目のタイムであったため決勝でシードレーンがもらえず2レーンからの出発となったが、 逆に勝負に勝つということだけを考えるとよいのではと思い臨んだ。 しかし残念ながら結果は2位。記録は向かい風を考慮すると悪くもなかったと思う。
京都選手権の欄に秋は2つの大会に目標を置くと書いたが、その後少し予定を変更して、10月9日の田島直人記念陸上までシーズンを延ばすことにした。 今回はまだ本調子になる一歩前だったように感じているので、全日本実業団と、その田島記念にむけ、気持ちを新たにトレーニングをつんでいきたい。
2005/9/25 全日本実業団 (丸亀)
- 予選 14"35 (+0.7) (3着) [2005全日本実業団予選]
- 予選 14"32 (+1.5) (7着) [2005全日本実業団決勝]
申し込みタイムが全体で8番目だったので、予選でもそれなりに力を出す必要があり、 今年も予選前に1本プレ予選があるような感じでアップをするという作戦。 その結果予定通り予選からまあまあ体が動いたようで、昨年のこの大会の予選と同じタイムで決勝に残った。 予選のレースは記録のわりに動きがバラバラという感覚があり、8台目で踏み切り足のハムストリングスに違和感を覚えたこともあって、 自分の感覚としてはそれほどよくもなかった。 決勝のレースは、追い風1.5m。自分の左隣には日本記録保持者の谷川選手、と走る環境は最高といってもよいくらいであったが、 記録に結びつけることが出来なかった。その要因を考えると…
- その日の調子…悪くはなかったが、絶好調一歩手前だった。前回の近畿選手権が85%くらいの仕上がりで、今回が90%から95%といった感じ。
- レースの内容…スタートブロックのセッティングをミスした気がした。ヨーイのときほんの少しなじまない感覚があり、出遅れたように思う。後半もばたばたした感じであった。
記録を出すためには、その日の自分のコンディションと環境的的なコンディションとが揃い、その中で実力を出し切ることが必要である。 この大会を勝負という点を振り返ると、昨年の決勝は走りがバラバラで勝負できなかったが、今年は僅差の7位であり、 昨年よりはしっかり戦えたと思う。次回は決勝を見据えた作戦をたてられる余裕をもち、そしてその決勝での勝負にこだわれるようになっていたいと思う。 今のところ今季の予定は2週間後の田島記念陸上が最後。しっかりと調整を行い100%のコンディションで望みたい。
2005/10/9 田島直人記念陸上 (維新百年)
- 決勝 14"51 (-0.4) (4着) [2005田島記念決勝]
今年は自己ベストを更新できずにいたので、なんとかこの大会でとの思いを持って練習してきた大会だったが、 残念ながら結果を出すことはできなかった。体が本当に動いている状態には仕上がらなかったようだ。 予定ではこの大会で今季終了。正直、心身共に競技に対する疲労がたまっている状態なので、ゆっくり休むのが正しい選択だと思う。 また今後の大会で自己記録の更新を望める確率は、これまでの経験上非常に低い。しかし頭の片隅に、今季もう一度試合にでてみたいなぁ(記録云々はおいておいて) という気持ちがあったので、結局、3週間後の香川カーニバルに申し込むことにした。 自分は普段、1ヶ月、2ヶ月先の練習計画をびっしりとたてて、原則それにしたがって練習を進めていくというスタンスをとっている。 調子が良かった過去の大会の、何週間前はどんな練習をしていただのなんだのごちゃとごちゃと考えてメニューを決定する。 そのやり方は自分には最善の方法だと思っているのだが、ちょっと新しいことをしてみよう。 これからの3週間は、1日1日、自分の体と相談しながら、その日の体調、天候、気分と相談しながら、練習をこなしていこうと思う。 のびのびと自然体で競技と向かい合い、来季への課題を考えながら、今季の締めくくりを行いたい。 もちろんやるからには結果も求めるが、決してそのことだけにとらわれず、内容面で満足のいく動きを求めたい。 少し忘れかけていた、勝つことや結果を出すことではない、ハードルを跳ぶことの楽しさ、走れることの楽しさ、体を動かすことの楽しさを思い出そう。
2005/10/29 香川カーニバル (丸亀)
- 予選 14"45 (+0.7) (1着)
- 決勝 14"45 (+0.8) (1着)
田島記念の後は、本当に上(田島記念の欄参照)に書いてあるような練習が出来た。 今日は兵庫選手権の時に次いで、今季2番目くらいの感じで体が軽く、調整はかなりうまくいっていた。 予選は力まずリラックスした中で、体の芯から気持ちよく動かすことが出来たと思う。楽に走った割りにタイムがよかった。 決勝も同じ気持ちで、予選より少し集中力を高めて、力は同じ力の出し方で、出力を上げるようなイメージを持っていたが、 後半動きが乱れた。また、久々に1台目をリード足でかすめてしまったことも、結果に響いたと思う。 予選と決勝、タイムはまったく同じだったが、予選はイーブンでのタイム、決勝は前半速く後半遅い中でのタイムであったと思う。 決勝のレースの中盤では、ハードリングが浮いたり、動きを制御できなかった。
この試合までのトレーニングと今日の試合、予選と決勝を比較して感じたことであるが、 よい動きをするために、リラックスした中で、体を芯から気持ちよく動かすことが非常に大切である。 振り返ってみて、いろいろな課題を抱えているにもかかわらず、仕事の疲れなどもあってのことだが、 今年は技術練習を気持ちよく行えた日が少なかった。小手先でハードルを跳んで、練習日誌にハードルを跳んだと記録することで何か安心感を得ていた気もする。 ハードルを跳んだことがとりあえず練習になったと。大きな反省点である。もっともっと集中した中で動きの細部にこだわった技術練習をしなければならない。 また、ウエイトトレーニングの場面においては、動く身体を作ることを常に意識しなくてはならない。 決して重さの数字だけににこだわってはいけない。ウエイトのMAX値は上がっているがタイムに結びついていないのも、その意識が低いことが原因として存在していると思う。
今シーズンはこの試合で終了。昨年、今年と14秒2から4のタイムは調整すれば出せるようになってきているが、それでは国内2流。 そこからひとつ殻を破って、国内で1流の選手になるために、自分は何をしなくてはならないか。前述したことはその一部であるが、 他にもいろいろな面からじっくり考えて、それを徹底的に実践していきたい。 来年は27歳で迎えるシーズンで社会人6年目。タイミングよく地元兵庫でのじぎく兵庫国体が開催され、日本選手権も兵庫県開催の年。勝負の年にしたいと思う。